
種目カタログから、臨床で使える運動処方へ
運動療法を学ぶとき、多くの人が最初に増やそうとするのは「やり方」です。
この症状にはこのエクササイズ。
この運動はこの手順。
このフォームではここに注意する。
もちろん、具体的な手順を知ることは必要です。患者さんに説明し、実際に動いてもらい、代償を修正するには、下流の知識が欠かせません。
ただし、手順と注意点だけをひたすら増やしていくと、知識は「種目カタログ」になります。
種目名は増える。やり方も説明できる。けれど、目の前の患者さんにどれを選ぶべきか、どの負荷から始めるべきか、反応が悪いときに何を変えるべきかが曖昧になる。
この記事では、運動療法を「上流・中流・下流」の三層で整理し、エクササイズを臨床で使える知識に変えるための考え方をまとめます。
手順だけ教える落とし穴
運動療法の学習では、下流の情報が増えやすくなります。

たとえば、スクワットなら「膝が内側に入らないように」「股関節から曲げる」「背中を丸めない」といった指導があります。ヒップリフトなら「腰を反らない」「お尻に力を入れる」「膝の角度を保つ」といった注意点があります。
これらは必要な知識です。
しかし、手順だけを増やしても、それだけでは臨床判断は楽になりません。
なぜなら、同じスクワットでも、使う目的によって処方は変わるからです。
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