今回のテーマは「肩関節腱板の解剖と機能-フルカンexとエンプティカンex-」になります。

今回の内容は腱板についてになります。

こちらの記事を最後まで見ると

肩腱板の機能解剖を知ることができる

運動療法の展開のヒントになる

肩関節患者への運動療法の幅が広がる

 

肩関節患者って可動域制限があったり、疼痛が強かったりと、運動療法が展開しにくい・実施しにくいことが多いかなと感じています。そうすると、「肩関節患者への運動療法が苦手」という意識がついてしまっているセラピストも多いと思います。

少しでも助けになり、運動療法の楽しさが伝わればと思います!

そして肩関節患者への運動療法ができるようになると考えています。

では始めて行きます!

 

棘上筋

 

棘上筋は筋内腱が1本あると言われており、これに収束していくように大結節に付着していきます。

棘下筋のところでも解説したように、棘上筋の停止についても教科書とは違うとことがあります。

従来→停止:大結節
現在→停止:小結節〜大結節前面

 

解剖

 

従来の停止部よりも新しい概念の停止部は、棘上筋・棘下筋ともに”前方”に付着していることがわかります。この停止部の位置が変わると、筋肉の走行が変わり、収縮時の作用が変わってきます。

棘上筋の停止部が前方になることで

内旋位→肩挙上・肩内旋作用
外旋位→肩外転作用

これらの機能が想定されます。

機能

 

通常の場合、棘上筋は肩関節外転作用があります。それに加えて内旋・外旋によって棘上筋の作用が変わってくると考えています。この部分の考え方は最後にエクササイズ紹介で、重要になってきますので、ぜひ頭に入れてください!

 

機能解剖

 

棘上筋は
①前部線維と後部線維に分かれます
②前部線維の方が大きい

上記の特徴があります。前部線維と後部線維があることで、それぞれの機能が変わってきます。前部線維は肩関節運動軸より前方に位置するため、より”内旋”に作用します。後部線維は運動軸より後方に位置するため、より”外旋”に作用することが想定できます。

そして、後部線維よりも前部線維の方が約2.5倍程、筋断面積が大きいとされています。ここから考えると、棘上筋前部線維が意外と重要なものかもしれません。

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