今回のテーマは「オスグッドの危険因子と運動療法の考え方」になります。
こちらの記事を最後まで読むと

・オスグッドの特徴を把握できる
・危険因子を知ることで予防できる
・運動療法の考え方を共有できる

 

 

オスグッドは成長期によく見られる疾患であり、膝の前面痛や股関節可動域制限を有しているケースがほとんどです。

 

「なかなか疼痛があって運動療法を展開できない」

「スクワットを修正したいのにどうすればいいのか」

 

オスグッドの患者数は多く、その分運動療法を悩むケースも増えてしまいます。

 

まずはオスグッドの特徴から危険因子、運動療法の考え方を共有することで明日からの臨床で悩む機会が減ると思います。

 

オスグッド

定義

 

大腿四頭筋の反復収縮により、脛骨結節に生じる牽引性の骨端症

 

上記のように定義されており、脛骨結節の骨端症になります。ここで重要なポイントとしては、オスグッドは、期間限定の疾患になります。

 

年齢が上がっていき、高校生に入ってくると骨端線が閉鎖する人が増えていきます。その場合は骨端症由来の疼痛は減少していきます。

 

成長期の骨端症としては、他にも膝蓋骨下端の骨端症(シンディング・ラーセン・ヨハンソン)というのもあります。

 

よくある間違い

 

臨床でも多く経験しますが、膝関節痛と一括りにまとめても疼痛や圧痛がある部位によっては、要因も少し変化してくると考えています。

 

シンディング・ラーセン・ヨハンソンは膝蓋骨下端の骨端症であり、疼痛や圧痛の部位はオスグッドとよく間違うことがあります。

 

骨端症になってしまうメカニズムや病態モデルは大きくは変わらずに、近い考え方でいいと思います。

 

臨床所見

 

臨床的な所見としては臨床症状・レントゲン所見・エコー所見を確認できるといいと考えています。

 

レントゲン所見に関しては、医者の意見を聞くことが重要になります。エコー所見は、"今"の膝関節や脛骨結節の状態を確認することができます。

炎症がある場合は、血流の流れが強いことや血管反応が強いケースがあります。そうすると炎症反応を抑えるような治療方法を選択することができます。

 

臨床症状は、活動時の脛骨結節の疼痛が特徴的です。特に膝関節を屈曲するだけでも疼痛が出現してしまう患者も少なくないです。

 

このような人に多い

 

 

一般的には、男子に多いとされているオスグッドですが、女子にも一定数いることがわかります。脛骨結節の圧痛・活動前後の疼痛・脛骨結節の隆起・抵抗時の膝関節伸展痛・ジャンプ時の疼痛などはオスグッドの特徴でもあります。

 

 

 

ここから先は会員限定です。

 

 

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。 ログインはこちら. 新規会員登録はこちら