今回のテーマは「knee inに対する修正エクササイズ-運動連鎖と修正方法-」になります。
こちらの記事を最後まで読むと
knee inは臨床でよく確認される所見であり、膝関節へのストレスを増やしてしまう動作でもあります。
「膝が内側に入る」
knee inが生じると膝関節内側は伸張ストレス、外側は圧縮ストレスが生じます。前額面上のストレスはこのようになりますが、もう少し詳しくみてみると水平面上のストレスも加わります。
そのため、このような動作を修正していく必要があります。
knee in
定義
knee inの定義としては、以下のようになります。
過度の外反、過度の内・外旋、またはその両方から膝が崩れる体位
knee inは別名DKV(dynamic knee valgus)とも言い、ACL損傷や半月板損傷などにつながってしまいます。
ではknee inが生じてしまう要因は何があるのでしょうか?
この辺りを復習しておくと臨床で運動療法が展開しやすくなります。
knee inが生じる要因
・股関節筋力低下
・体幹のモーターコントロール不全(運動制御不全)
股関節筋力低下というのは、いわゆる殿筋の筋力低下がknee inに影響を与えることになります。殿筋の機能としては、大腿骨の内旋・内転のコントロールがあります。
筋力低下や機能低下があると、knee inがしやすくなります。
もう一つの体幹の運動制御不全は、体幹の側屈が挙げられます。スクワットやフォワードランジなどで体幹が側屈してしまうと、重心線が膝関節中心の外側を通ることになります。
そうなってしまうと、膝関節へ外反モーメントが加わることになり、knee inが生じやすくなります。
これらの所見の他に、運動連鎖も考えていくことが重要になります。
2種類のメカニズム
運動連鎖は、上行性運動連鎖、下行性運動連鎖があり、それぞれが膝関節へ影響を与えます。足関節・足部のアライメントや動作が膝関節へ、体幹や股関節の影響が膝関節へ生じることです。
先ほどの股関節筋力低下や体幹の運動制御不全は下行性運動連鎖になります。
反対に上行性運動連鎖の影響としては、
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