今回のテーマは「いまさら聞けない【腹圧】-体幹トレーニングに必要な考え方-」になります。
こちらの記事を最後まで読むと
腹圧って臨床の会話でよく聞くワードであるし、患者との会話でも使用頻度の高い言葉になります。とは言っても…
「腹圧って何?」
って患者に聞かれた時や先輩に聞かれた時になかなか答えにくいですよね。そんな経験はみんなあって、【腹部にかかる圧力】で体幹には必要なんて説明していると思います。
この説明自体は正解ではあるけど、もう少し深堀りしていく必要もあり、誤解があるケースも多いです。臨床経験のあるセラピストは復習することで、説明力に深みが出ると思います。若手セラピストは、患者とのコミュニケーションに役立てることができます。
それぞれの用語の違い
腰部疾患患者に対して、体幹トレーニングは必要になります。胸郭と腰部を比較した際に構造的安定性に違いがあります。胸郭は胸椎、肋骨、胸骨というように安定性がありますが、腰部は腰椎しかなく、構造的安定性が低いことがわかります。
その分は、機能的安定性を生み出す必要があります。
では、ここで2つの用語を見ていきましょう。臨床や患者との会話でよく使われることが多い言葉ですが、少しばかり意味合いが違います。
コア
体幹トレーニングを”コアトレーニング”なんて言い換えることもあります。
このように「コア」は定義されています。”3次元の空間”を指しているため、腹圧と似ている部分があります。
腹圧
腹圧は腹腔内圧のことであり、IAP(Intra-abdominal pressure)とも言われます。言葉通りで、腹腔内の圧力を指しています。この場合の圧力は歩行やランニング、スクワット、しゃがみ込みなど動作によって変化します。
【どのような動作で腹圧が高まるのか?】
この辺りは次回以降に解説していきます。
圧力が高まっている状態は、物体が安定します。このような現象は日常生活の中にもあります。例えば、炭酸の入ったペットボトルがイメージがしやすいです。蓋のキャップが空いていないペットボトルを曲げようとしても怪力の人でも曲げることは難しいと思います。
筋力による安定性だけではなく、【腹圧】によって作られる安定性も重要です。
◆腹圧に関与する筋肉
では、【腹圧】に関与する筋肉とは一体どのような感じでしょう。セラピストであれば、運動療法として体幹トレーニング、呼吸を使ったエクササイズなど実施する時に解剖学や運動学の知識が必要になります。
特に必要になってくるのは上記の3つになります。
①横隔膜
②腹横筋
③骨盤底筋群
この中で最も理解度がある筋肉は、腹横筋になると思います。っそれ位重要な筋肉ですが、そのほかの横隔膜や骨盤底筋群も同じくらい重要です。
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