今回のテーマは「中殿筋の筋機能と片脚立位を別の視点で」になります。
こちらの記事を最後まで読むと

・中殿筋の機能が知れる
・骨盤安定化の中殿筋の考え方を理解できる
・前庭と中殿筋の関係性を理解できる
・エクササイズバリエーションを増やせる

今回の記事は『中殿筋の筋機能と片脚立位』についてです。

中殿筋自体は股関節を外転させる筋肉であり、変形性股関節症だけではなく変形性膝関節症にも重要な筋肉であることは知られています。

そして今回の本題である片脚立位は運動療法エクササイズの中でも使用頻度が高い姿勢です。バランスエクササイズとしても導入しますし、中殿筋エクササイズとしても展開します。

言うことで中殿筋と片脚立位について理解を深めていきましょう。

では始めていきます!


中殿筋の筋機能

中殿筋は股関節外転作用と回旋作用を有している筋肉であり、2つの線維に分けられます。

前部線維と後部線維に分かれています。前部線維は股関節屈曲作用と股関節内旋作用、後部線維は股関節伸展作用と股関節外旋作用を有しています。

中殿筋前部線維→股関節屈曲・内旋
中殿筋後部線維→股関節伸展・外旋

前部線維は、大腿筋膜張筋が重なっており、後部線維は大殿筋が一部重なるように付着しています。

殿筋群の機能としては、後述する片脚立位の保持だけではなく大腿骨内旋・内転のコントロールがあります。いわゆるknee inの制御になります。大殿筋と協調的に活動することで、大腿骨のコントロールができます。

筋力および機能評価

上記にある評価方法は徒手筋力検査(MMT)と同じようなものであり、股関節外転で確認することができます。

その評価方法のポイントは3つです。

・関節中心化できていること
・代償運動がないこと
・全可動域を検査すること

これら3つが重要です。

関節中心化ができていないということは大腿骨の動きが生じてしまい、大腿骨頭が上方化などをしてしまうことです。股関節のインナーマッスル・ローカルマッスルの機能低下が影響していることがあります。また骨盤挙上などの代償運動も生じやすいです。

最後は全可動域の検査ですが、狭まって決められた角度での収縮よりも可動域の範囲内を過不足なく収縮できることが重要です。

片脚立位の関係性は?

中殿筋の機能としては股関節外転ですが、CKCの状況になることで骨盤の安定性に変化します。

これを理解するには片脚立位時の股関節モーメントを知っておかないといけないです。

なぜ片脚立位時に中殿筋が活動するのか?

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