今回のテーマは「どのような特徴がある?-頭部前方位姿勢(forward head posture)-」になります。
こちらの記事を最後まで読むと

・臨床で多いFHPを知れる
・姿勢の影響を考えられる
・「なぜ」この姿勢が良くないのかを考察できる
・効果的なアプローチ方法を学べる

 

 

今回は「FHP(頭部前方位姿勢)について」です。

高齢者を担当しているセラピストであれば、1日の臨床のうちに1/3くらいは頭部前方位姿勢の患者を見かけていると思います。

臨床でも多く経験しているように高齢者だけではなく、若年者でも多く見かけるようになりました。

しかし…

なぜこの姿勢が良くないのか?
姿勢の影響は何があるのか?

この辺りの臨床疑問を持ったときに、考えて治療アプローチを変えていけるでしょうか?というのは、新人や若手の時の自分では、なかなか考えて治療をできていなかった頃もあるため、今のうちに理解を深めてほしいと考えています。

FHPの理解を深めて運動療法への展開に役立てましょう!

では始めていきます!

頭部前方位姿勢(FHP)

定義

 

スマートフォンの使用やデスクワーク時のよくある姿勢ですが、正しい姿勢より頭部が前方に位置していると"頭部前方位姿勢(FHP)"と呼ばれたりします。または、頭部前方偏位、フォワードヘッドポスチャーなんて言われ方もします。

上位頚椎の過伸展
頚椎の前方移動

のように定義されています。一般的には矢状面における姿勢障害であり、肩に対して前方に位置していることを示しています。

今、この記事を見ているあなたもその姿勢(FHP)になって読んでいることだと思います。

なぜこの姿勢が良くないのかを共有していきましょう。

頭部の重量

 

頭部の重量は、全体重の6%を占めていると言われています。そのため、頭部が前方に位置していると、身体は前方推進力を受けて、前に倒れる形になります。それを防ぐために、代償をして正常姿勢をくずす形になると思います。

例えば、頭部前方位姿勢と胸椎後弯という姿勢アライメントを同時に確認できることが多いと思います。

姿勢アライメント

臨床の中で、着目するべき姿勢アライメントについて共有していきます。

臨床で多い姿勢

 

高齢者など臨床で多く経験する姿勢アライメントとしては、頭部前方位姿勢上腕骨頭前方変位があります。

頭部前方位姿勢
→重心線より頭部が前方に位置する
上腕骨頭前方変位
→上腕骨頭の1/3以上が肩峰から前方に位置する

 

両者の関係性は患者によって異なると思いますが、同時に観察しているケースが多いです。

アライメントへの影響

 

頭部前方変位・肩前方変位・胸椎後弯は高齢者に多い特徴的なアライメントになります。そしてこの姿勢は、それぞれが関連しているとされています。

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