今回のテーマは「梨状筋症候群ではなくこれだけは知ってほしい深殿部症候群-神経系への運動療法-」になります。
こちらの記事を最後まで読むと

・梨状筋の固定概念をなくす事ができる
・深殿部症候群って何か知れる
・坐骨神経に対するリハビリに応用できる
・運動療法への一助になり得る

今回は「深殿部症候群」について共有していきます。

まずはじめに”深殿部症候群”って聞いたことありますか?多くのセラピストはこの症候群について知らないのではないかなと思っています。多くの書籍などでは梨状筋症候群として紹介されているため、このワードすら目にした事ない方が少なくないと思っています。

坐骨神経痛=梨状筋症候群
というような構図が成り立っているのが現状であり、脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアというような神経症状が生じる疾患に対して、梨状筋を治療アプローチをする事が当たり前になっています。

これは梨状筋症候群と言って「坐骨神経が梨状筋からの圧迫や刺激を受ける絞扼性神経障害である」ため、梨状筋を治療することにより症状の軽減を図るという目的の下、行っていると思います。

よく目にするようなワードでもあり、坐骨神経が梨状筋の深層を通過するという言葉が飛び交っていて、そこから固定概念が生まれているような気がします。

梨状筋が重要なことには変わりないのですが、梨状筋を治療しても改善しないケースも多く経験してきました。

・梨状筋のストレッチしても症状が軽減しない…
・神経症状の範囲も狭くならない(中枢化も末梢化もしない)…
・痺れが初診時が継続している

このようなことは数多く経験してきて、梨状筋が大きな影響ではないことを知りました。

今回の記事は
坐骨神経痛=梨状筋症候群をなくすような内容です。

梨状筋症候群から深殿部症候群へのアップデートをして、神経症状に対する運動療法を展開できるようにしてきましょう。

では始めていきます!


深殿部症候群とは?

深殿部症候群を初めて聞いたセラピストも多く、梨状筋症候群との違いをあらかじめ把握できるようにイメージ図を見ていきましょう。この図を見ることで、考え方に対する大きな違いがない事がわかります。

イメージ図

深殿部症候群は梨状筋症候群よりも大きな概念であり、梨状筋症候群のような症状も有していてそれ以外の症状も有しているものになります。

梨状筋症候群のような症状も含んでいるため、梨状筋への治療が効果がある場合もあれば、反対に梨状筋に治療しても効果が出ない事がわかると思います。

このイメージ図を見るだけでも深殿部症候群の重要性がわかると思いますし、今までの考え方に+αだけでアップデートする事ができます。

自分自身もこの症候群を知る前は、梨状筋の治療を中心に行なっていましたが、全く結果が出ずに症状が軽減しないことがめちゃくちゃありました。知ってからは治療アプローチの幅が広がり、症状が軽減できることも増えました。

自身の経験からも早く知ることで治療に悩むことも少なくなると思いました。

定義

深殿部症候群の定義としては、"非椎間板性や骨盤外の坐骨神経の絞扼によって引き起こされる症状"とされていて、非常にわかりにくいですよね。

簡単にいうと…

深殿部の空間(スペース)による組織によって症状が発生すると言ったところになります。このスペースは、前方から後方、内側外側などと四方八方を取り囲んでいる空間です。それぞれのランドマークがあり、空間にある組織を理解しておかないと梨状筋以外の要因によって神経症状が発生するといった知識が身につかないです。

ここからはこの空間にある組織を共有していきますが…

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