今回のテーマは「下位交差性症候群の反り腰姿勢の特徴-運動療法をどのように展開する?-」になります。
こちらの記事を最後まで読むと

・下位交差性症候群を把握できる
・マッスルインバランスの概念をつかめる
・基本的な運動療法の考え方を知れる
・姿勢に対する修正方法を知れる

 

 

下位交差性症候群って聞いたことない人もいますよね?

下位交差性症候群ってなに?
そんな難しい言葉知らない…

そのようなセラピストも多いとは思います。ですが、臨床でよく遭遇する”この姿勢の特徴”を把握しておかないと運動療法の展開に困ってしまいます。特に姿勢の修正方法において、ストレッチや筋力訓練を行うことが整形外科領域では一般的な考え方になっていると感じています。

しかし姿勢の修正はできたでしょうか?

疼痛など症状は軽減することが多いですが、【姿勢の変化はない】というのが多くのセラピストが感じています。

 

下位交差性症候群

 

下位交差性症候群は、以下のような状態です。

骨盤と股関節周囲の筋の短縮と延長が対角線上に交差するように生じている不均衡な筋バランスの状態

言葉で理解しようとすると難しいことがわかりますね。ここでの重要なポイントは、筋肉の短縮と延長があり、筋バランスが不均衡なことです。上の図のように身体の中に短くなっていて、硬さがある筋肉と延長して弱化している筋肉が存在します。

そのような状態の総称をマッスルインバランスとも言います。

マッスルインバランスについて

 

まず【インバランス】というのは、不均衡な状態を指しています。マッスルバランスというのは筋肉の長さと強さが均等であり、正常な機能であることになります。そして、今回の下位交差性症候群は、このマッスルインバランスの中に存在する病態になります。

例えば、ハムストリングの硬さや短縮があると膝関節伸展可動域の低下や伸展筋力の低下が生じる可能性があります。

このように主動作筋の異常な状態は、拮抗筋に影響を生み出すことにつながります。

その姿勢の特徴

 

よく教科書や参考書に載っている下位交差性症候群の模式図になります。筋肉の短縮と延長している筋肉が交差している図であり、セラピストであれば一度は目にしていると思います。1年目や2年目セラピストの方はぜひ、この機会に覚えましょう。

硬さが生じやすい筋肉→背筋群と股関節屈曲筋群
弱さが生じやすい筋肉→腹筋群と殿筋とハムストリング

この図から運動療法を考えていくと、ストレッチと筋力訓練が展開方法として挙げられると思います。それ自体の方法論は合っていますが、【それ以降の展開が重要】になってきます。

ストレッチや筋力訓練を行っているけど、

・姿勢の修正ができない
・疼痛や動作の変化がない

 

各年代の有病率

 

 

 

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