今回のテーマは「長・短腓骨筋の機能と解剖-段階的な活性化方法-」になります。
こちらの記事を最後まで読むと
一般的に広く用いられている長腓骨筋の筋力訓練(腓骨筋エクササイズ)は、ゴムバンドを使った足部外転・外がえし運動になります。
一般的な腓骨筋エクササイズ
https://vimeo.com/767732031/4802e13479
このエクササイズは、open kinetic chain(OKC)であるため、足関節捻挫後の初期のエクササイズとして導入されることが非常に多いです。
というのは足関節捻挫後の病態として、腓骨筋などの求心性外がえし筋力の低下・腓骨筋の反応時間の遅延などが報告されています。
ではここからの運動療法をどのように展開していきましょう?
このバンドエクササイズだけでは、負荷量も少ないと思いますし、長腓骨筋の機能とは少し異なってきます。
そのために必要になってくるのが腓骨筋の解剖や機能になります。
腓骨筋の解剖
腓骨筋は3つあると言われていて、長腓骨筋・短腓骨筋・第3腓骨筋があります。その中でも長腓骨筋・短腓骨筋について解説を進めていきます。
長腓骨筋
長腓骨筋は下腿外側に位置しており、全長で触診が可能な筋肉です。モーメントアームが長く、遠位は腱組織になり、停止に付着するために足底を大きく回ります。
内側楔状骨と第1中足骨に付着するため、母趾(第1列)の底屈を生じさせます。底屈作用は、そこまで大きいものではないとされていますが、臨床において忘れがちになる部分です。
短腓骨筋
短腓骨筋は、長腓骨筋と走行が一部重なる部分がありますが、短腓骨筋の方が遠位に位置しているために筋腹の触知が可能です。モーメントアームも短く、個人的には”過緊張”が問題になってくるケースもあると考えています。
長腓骨筋の走行
ここから先は会員限定になります。
無料体験に登録することで続きを読むことができます。