今回のテーマは「腱板損傷・断裂の病態理解」になります。
こちらの記事を最後まで読むと

・腱板損傷や断裂のタイプや分類を理解できる
・腱板以外の重要な組織を学ぶことができる
・肩甲下筋の損傷によって可動域が変化することを知る

今回の記事は『腱板損傷・断裂』についてです。

肩関節の臨床は非常に難しく感じますし、疼痛軽減や可動域改善には何が必要なのかを考えてリハビリをしていかないとなかなか改善しない状態が続いてしまいます。

高齢者になれば2-3人に1人くらいの人数で腱板が損傷してしまうため、肩関節疾患のリハビリを経験すると必ずと言っていいほど、損傷している肩関節に出会うことになります。

言うことで腱板損傷・断裂について理解を深めていきましょう。

では始めていきます!


腱板損傷・断裂

それぞれのタイプ

肩腱板損傷は、肩関節の機能に大きな影響を与える損傷の一つであり、そのタイプは以下のように分類されます。この記事では、肩腱板損傷のタイプについて詳しく解説します。

完全断裂は腱板が全層にわたって断裂している状態です。このタイプの損傷は、しばしば重度の痛みと機能障害を引き起こし、手術が必要となることが多いです。

部分損傷は、腱板の一部が断裂している状態です。完全断裂に比べて症状が軽い場合が多いですが、放置すると悪化する可能性があります。

症候性の腱板損傷は、痛みや機能障害などの症状が明らかに存在する状態を指します。症状が日常生活に影響を与えるため、治療が必要です。

無症候性の腱板損傷は、断裂が存在するにもかかわらず、痛みや機能障害などの症状がない状態です。このタイプの損傷は、定期検診や他の理由で画像診断を行った際に発見されることがあります。

中でも無症候性の腱板損傷は年齢とともにや高くなってくるため、肩関節周囲炎という診断名でも腱板損傷が隠れているケースは非常に多いです。

損傷の分類

腱板部分断裂の分類としては、3つに分かれます。

関節面断裂
滑液包面断裂
腱内断裂

エコー所見はMRIと同等レベルの所見が確認できるとされているため、どちらも併用して損傷部位や断裂部位を確認しておきたいです。

断裂サイズ

完全断裂は4つに分けられ、それぞれ1㎝以下、1-3㎝、3-5㎝、5㎝以上と断裂のサイズで判断します。特に広範囲断裂になれば、棘上筋だけではなく棘下筋など複数の筋肉を含むことになります。

また広範囲断裂ほど症状の進行や悪化は生じやすくなります。

Rotator cableの存在

 

 

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