足圧荷重を見るポイント

立位で右母趾球が赤く映った、その瞬間

裸足立位の足圧マップを見たら、右の母趾球がはっきり赤い。患者さんからは右母趾球の痛みも聞かれている。こういう場面では、まず赤いところを確かめたくなりますよね。その見方自体は自然ですし、局所所見を外す必要もありません。

ただ、その画面に右膝の位置まで重ねてみると、次の問いが出てきませんか。圧は踵から前足部へ進む途中でいつ内側に寄ったのか。後足部はどちらを向き、下腿と膝は荷重線に対してどこにあるのか。足圧マップの赤は圧の強さを教えてくれますが、そこへ至る経路までは一枚の色だけでは読めないんですよ。

赤く映った場所は、評価の終点ではなく、荷重がたどった経路を問い直す入口です。母趾球の局所所見を荷重線へ戻したら、さらに何がその動きを作っているのかまで見ていく。今日は足圧マップと膝アライメントを同じ瞬間に置いて、母趾球に圧が集まる過程を一緒にたどってみましょう。

赤い母趾球と、そこへ向かう線は別に読む

足圧マップを開くと、色の強い場所に視線が吸われます。そこでカルテに「右母趾球に高圧域あり」と記載する。これは観察した事実ですね。でも、その一文だけで過負荷の原因まで決めると、圧の強さと重心経路が一つの所見に混ざってしまいます。

高圧域と原因部位は、同じ意味ではありません。見るのは赤色だけではなく、踵から前足部へ進む足圧軌跡です。踵から母趾球へ早く寄ったのか、立位中ずっと内側に残ったのか。この二つでは、同じように母趾球が赤くても立てる仮説が変わりますよね。

記録も分けておくと扱いやすくなります。「第一中足骨頭付近に高圧域がある」と「足圧中心が踵から前足部へ進む間に内側を通る」は別の情報です。そこへ膝位置を加えて、同じ瞬間の所見として並べる。赤い一点だけで原因を決めず、高圧域、足圧軌跡、膝位置を切り分けてから関係を考えるって話です。

母趾球の圧は、踵からもう始まっている

ここでいう母趾球は、母趾そのものではなく第一中足骨頭付近の接地領域です。その領域に圧が残っているなら、前足部だけを見て終えるのではなく、荷重が入った最初の位置まで戻ります。

母趾球の所見は、母趾球だけで完結しません。踵で内側へ入り始めていることがあるんですよ。踵のどこから入り、中足部では内側アーチ側をどの幅で通り、前足部では第一中足骨頭付近にどう残るのか。この三領域を一続きの線として読みます。

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