肩甲骨の機能不全と肩挙上痛

はじめに

肩挙上痛って聞くと、どうしても痛んでる肩関節そのものに目が向いちゃうんですよね。でも実際、腕を上げる動作って肩甲骨が胸郭の上を滑って、上方回旋して初めて成立してるんです。ここ、意外と見落とされがちなんですけど、肩甲胸郭関節の滑走を見ないまま局所だけで判断すると、介入の入口をまるごと見失うことになるんですよね。

現場でよく使うのが肩甲骨アシストテストです。挙上中に肩甲骨の上方回旋や後傾を軽く補助してあげて、痛みや可動域が変わるかを見る。これだけなんですけど、けっこう情報量が多いんですよ。

肩挙上痛って、実は肩甲胸郭の滑走で変わることが多いんです。この記事では、関節内だけに話を閉じずに、評価と再テストの順番まで具体的に落として考えていきます。局所所見だけじゃなくて、荷重条件、運動連鎖、代償動作の変化からも見ていきますね。医学用語はそのまま使いますけど、着地はシンプルにします。「で、明日の臨床ではどこを見るの?」ってところまで、ちゃんと落とすつもりです。

アシストで変わる痛み

まず一つ目、肩甲骨を補助して痛みが変わるかを見る、というところから始めます。肩甲骨アシストテストでは、挙上中に肩甲骨の上方回旋や後傾を軽く補助してあげて、痛みや可動域が変わるかをチェックするんですね。

ここでRabin et al.(2006)やKibler et al.(2013)の報告にもあるように、大事なのは「治療効果を証明すること」じゃないんですよ。肩甲胸郭の動きが症状に関与している可能性を絞り込む、ここが目的なんです。

即時変化っていうのは、あくまで介入の入口を探すための情報として扱ってほしいんですよね。Beforeでは自力挙上で肩の前外側に痛みが出る。Afterでは肩甲骨の上方回旋を補助してあげると挙上がふっと軽くなる。まずはこの変化を見てから、局所に戻るのか、運動連鎖を追いかけるのかを決めていく、っていう流れです。

肩甲胸郭の前提

肩甲骨って、胸郭の形に沿って滑走するものなんですよ。ここを最初に共有しておくと、細かい角度の話よりも「なぜそう動くのか」を追いやすくなるんですね。

肩甲胸郭関節は、肩甲骨が胸郭の曲面に沿って滑る機能的な関係なんです。Ludewig & Reynolds(2009)やKibler et al.(2013)でも整理されている通り、挙上では上方回旋だけじゃなくて、後傾、外旋、鎖骨の動き、それに胸椎伸展まで関わってくるんですよね。

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