
立つと反り腰、座ると円背になる人をどう考えるか
臨床で姿勢を見ていると、少し判断に迷うケースがあります。
立っていると反り腰に見える。
でも、座ってもらうと円背や猫背が強くなる。
このとき、「この人は反り腰なのか、円背なのか」と考えると、整理が難しくなります。立位では腰椎伸展が強く、骨盤前傾や前方スウェーが目立つ。一方で、座位では骨盤が後傾し、胸腰椎が屈曲して潰れて見える。
形だけを見ると、まったく別の問題に見えます。
でも、臨床的には「反り腰か円背か」を一つに決めるより、立位と座位で別の姿勢戦略を取っていると考えた方が整理しやすいです。
つまり、反り腰と円背は矛盾しているのではありません。支持条件が変わった結果、逃げる方向が変わっているだけかもしれません。
姿勢名で止まらない

反り腰、猫背、円背、スウェーバック。
こうした姿勢名は、状態を共有するためには便利です。ただし、姿勢名だけで評価を止めてしまうと、その姿勢がなぜ出ているのかまでは見えません。
立つと腰椎伸展で支える。座ると胸腰椎屈曲へ逃げる。
このように、同じ人でも場面によって姿勢が変わる場合は、「どちらが本当の姿勢か」を決めるより、どの条件で、どの方向に逃げているのかを見た方が臨床的です。